「最近、Google検索よりもChatGPTに質問することのほうが増えたかも…」
そんなふうに感じること、ありませんか?
実は今、検索の常識が大きく変わろうとしています。
これまで私たちは、検索エンジンの上位に表示されるために「SEO対策」を頑張ってきました。しかしこれからは、「AIに自分のブログを知ってもらい、紹介してもらう」ことが重要になってきます。
そこで登場した新しい常識が、今回ご紹介する「llms.txt(エルエルエムエス・テキスト)」というファイルです。
「難しそう…」と身構えなくても大丈夫!
これは言ってみれば、あなたのブログからAIへ送る「自己紹介の手紙」のようなもの。
専門知識がなくても理解できる、AI時代の新しい「お店の看板」の作り方を解説します。
1. そもそも「llms.txt」ってなに?
一言でいうと、AI専用の「自己紹介カード」兼「サイトの案内図」です。
私たちが普段見ているブログは、写真があったり、おしゃれなデザインだったりして見やすいですよね。
でも、AI(ChatGPTなど)は、実はそういう「見た目」を理解するのがちょっと苦手です。
これをレストランに例えてみましょう。
- これまでのブログ(人間用):
内装や盛り付けにこだわった、オシャレなレストランの店内。 - llms.txt(AI用):
文字だけで書かれた、シンプルな「文字だけのメニュー表」。
AIロボットに対して、「お店の中に入って雰囲気を感じて!」と言うよりも、「このメニュー表を読んで!」と渡したほうが、正確に情報を伝えられますよね。
「私のブログはこういう内容で、おすすめの記事はこれですよ!」
と、AIが読みやすい言葉(テキスト)だけで伝えてあげるファイル、それが llms.txt なのです。
2. よく聞く「robots.txt」とは何が違うの?
サイトやブログ運営をしていると「robots.txt(ロボッツ・テキスト)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
名前は似ていますが、役割は真逆です。
- robots.txt = 「守衛さん」
「ここから先は入っちゃダメ」「こっちは見てもいいよ」と、ロボットの立ち入りを整理・制限するのが仕事です。 - llms.txt = 「コンシェルジュ」
「ようこそ!当店のおすすめはこちらです」「このサイトは〇〇に詳しいですよ」と、積極的にアピールするのが仕事です。
今までは「制限(守衛さん)」が大事でしたが、これからはAIに「アピール(コンシェルジュ)」してもらうことが大切になります。
3. なぜ今、これが必要なの?
人々が検索エンジンを使わずにAIに質問をするようになると、AIがあなたのサイトやブログを知らない場合、回答の中で紹介してもらえなくなります。
llms.txt を置いておくメリットは以下の通りです。
- AIがサイトの内容を正しく理解してくれる
(誤解されたまま紹介されるのを防げます) - 出典として紹介されやすくなる
(「〇〇さんのブログによると〜」とAIが回答しやすくなります)
図書館で例えるなら、膨大な本棚の中にただ本を差しておくのではなく、「あらすじ」と「おすすめポイント」を書いたポップを置いておくようなものです。
4. 具体的に何を書けばいいの?(実は簡単!)
「ファイルを作る」と聞くとプログラミングが必要そうですが、実はパソコンのメモ帳で作れます。
ここでは、「時短料理ブログ」を運営している人を例に、実際の中身を見てみましょう。
実際の「llms.txt」の中身例
# らくらく時短レシピブログ
> 忙しいママ・パパのために、15分以内で作れる栄養満点の家庭料理レシピを紹介しています。
## AIへの案内:まずはこの記事を読んでください
- [【基本】包丁いらず!豚肉ともやしのレンジ蒸し](https://example.com/recipe/mushi-pork)
- [子供が喜ぶ!野菜嫌い克服ハンバーグ](https://example.com/recipe/hamburg)
- [週末の作り置きテクニックまとめ](https://example.com/recipe/weekend-prep)
これをパソコンの「メモ帳」などに書いて、ファイル名を llms.txt にして保存するだけです。
5. どこにアップロードするの?(ここだけ注意!)
※手動でファイルを作った方は、ここが最大の難関です。
実は、WordPressのいつもの「メディアの追加(画像をアップするところ)」ではダメなんです。
正解は、サイトの「一番上の場所(ルートディレクトリ)」です。
- ✅ 正解: https://あなたのブログ.com/llms.txt
- ❌ 間違い: https://あなたのブログ.com/wp-content/uploads/llms.txt
お店の「玄関ドアの目の前」に看板を置くイメージです。お店の中(フォルダの奥)に入れてしまうと、AIは気づいてくれません。
WordPressでの設置方法(2パターン)
A. レンタルサーバーの管理画面を使う(おすすめ)
エックスサーバーやConoHa WINGなどを使っている方は、管理画面の「ファイルマネージャー」から、public_html というフォルダ(ここが玄関です)にファイルをアップロードしてください。
B. プラグインを使う
サーバー操作が怖い方は、「WP File Manager」というプラグインを一時的にインストールして使うと、管理画面からドラッグ&ドロップで設置できます。(設置後はプラグインを削除しましょう)
Yoast SEO や Rank Math などの有名SEOプラグインを使っているなら、もっと簡単な方法があります。
最近のアップデートで、これらのプラグインの設定画面に llms.txt 機能が追加されました。
まとめ:AIと仲良くなる第一歩を踏み出そう
新しい技術への対応は少し手間に感じるかもしれません。
でも、llms.txt を作る過程で「私のブログの一番の強みは何だろう?」「どの記事を一番読んでほしいだろう?」と考えること自体が、ホームページやブログ運営にとってとても良い振り返りになります。
まずはメモ帳を開いて、AIへの「自己紹介の手紙」を下書きしてみませんか?
それが、未来のアクセスアップにつながる大きな第一歩になるはずです。
「そうは言っても自分でやるのは不安」
「lms.txtを一緒に作って欲しい」
そのようなご相談も承ります。
お気軽にお問い合わせください。
